
「なんだかよもぎが食べたい…」それ、体の声かもしれません|薬膳でひもとく春の不思議な食欲
少し前のことですが、ふと「よもぎが食べたい…」という気持ちが湧いてきたことがありました。
普段はそんなに意識して食べるものではないのに、その時はなぜか頭から離れなくて。
お菓子屋さんでよもぎ団子を買ったり、地元のパンコーナーでよもぎパンを見つけてつい手に取ったり…。
あまりに「よもぎ、よもぎ」と言っていたので、母には「よもぎ女」と呼ばれてしまいました(笑)
思い返せば、それはちょうど春が近づいてきた頃のこと。
その時は特に深く考えていなかったのですが、後になって「もしかして、あれって体からのサインだったのかな?」と思うようになりました。
そこで今日は、どうして“よもぎが食べたくなるのか”を、薬膳の視点から少しだけひもといてみたいと思います。
薬膳で見る「よもぎ」ってどんなもの?
薬膳の世界では、よもぎは「艾葉(がいよう)」という名前で知られています。
昔から、体を内側から温めたり、めぐりをよくするはたらきがあるとされてきました。
よもぎの特徴としては、少し苦味があって体をあたためる「温性(おんせい)」という性質を持っています。
とくに「肝(かん)」「脾(ひ)」「腎(じん)」という、気や血のめぐり、消化やホルモンのバランスに関わる部分に作用すると考えられています。
よもぎは、以下のような体の状態に寄り添ってくれるといわれています:
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手足の冷えが気になるとき
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生理前にお腹が重だるいとき
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体の中に「湿気(しつ)」がたまってスッキリしないとき
また、昔から妊婦さんが不安定な時期に、体を整える目的で取り入れてきた歴史もあります(※摂取には体調や時期に注意が必要です)。
このように、よもぎは「女性の味方」とも言える薬草のひとつ。
季節の変わり目や、冷えやストレスを感じやすい春先には、心強い存在になってくれます
春とよもぎの関係
薬膳では、春は「肝」の季節。
肝は、気や血の巡り、自律神経、感情のコントロールに関わる重要な存在です。
春は気温や環境の変化でストレスがたまりやすく、肝の働きが乱れがち。こんな症状が出やすくなります:
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イライラ、ため息が増える
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生理が遅れる、重くなる
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頭が重い、肩こり
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食欲がない、胃腸が弱る
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手足の冷え
よもぎには「温める力」と「巡らせる力」があり、まさに春の不安定な体にぴったりなんです。
「よもぎが食べたい」は体のサイン?
私は「特に好きでもないのに、なぜか食べたい」と感じたのですが、これって薬膳的に見れば納得の理由がいくつもあります。
たとえば:
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冬の冷えが残っていた
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春のストレスで肝が乱れていた
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生理前やホルモンバランスの乱れ
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胃腸が疲れていた
そんな時、体は自然と「整えてくれる食材=よもぎ」が食べたくなったのかもしれません。
よもぎの取り入れ方いろいろ
よもぎといえば団子や草餅が定番ですが、他にもいろんな楽しみ方があります。
季節の変わり目に、少しだけ日常に取り入れてみるのもおすすめです。
まとめ:欲しくなる食材には意味がある
「なんとなく食べたい」
それは、ただの気まぐれじゃなくて、体が本当に必要としているものかもしれません。
とくに春は、気持ちも体も揺らぎやすい時期。
そんなとき、よもぎのような温めて巡らせてくれる薬草は、心身をそっと整えてくれる存在になります。
最近、「なぜか食べたくなったもの」ありますか?
ぜひ、その理由を薬膳の視点でのぞいてみてください。
体の声に耳をすませると、きっと新しい気づきがあるのかもしれません。