
・二十四節季 処暑(しょしょ)
・七十二候 綿柎開(わたのはなしべひらく)
・時期 8月23日~27日ごろ
暦では暑さのピークを過ぎて、少しずつ秋の気配を感じる頃になりました。
が、今年もとても暑くなかなか秋を感じるような気温になりません。みなさんの住んでいる所はどうですか?
8月23日から27日頃は、七十二候の「綿柎開(わたのはなしべひらく)」に入ります。これは二十四節気「処暑」の初候にあたり、綿の花が咲く時期という意味です。
「処暑」は「暑さが止む」という意味で、暦の上では厳しい暑さが和らぎ始める頃とされています。綿の花は白く美しい花を咲かせ、後に私たちの生活に欠かせない綿花となる貴重な植物です。
この時期は、まだ残暑は続くものの、朝夕の涼しさが増し、秋への移行を実感できる季節の変わり目でもあります。体調管理が重要な時期でもありますね。
そこで今回は、この季節の体調管理にぴったりの薬膳養生法と、処暑の時期に美味しくなってくる旬の食材をご紹介します。綿の花のように純白で美しい季節に、体の内側から健やかに過ごしていきましょう。
七十二候「綿柎開(わたのはなしべひらく)」とは?
「綿柎開」とは、「綿の花のつぼみが開く」という意味です。綿は夏の終わりから初秋にかけて白い美しい花を咲かせ、その後綿花となって私たちの衣服や日用品の原料となります。
綿の花は朝に白く咲き、夕方には薄紅色に変わり、やがて散っていきます。この短い美しさの中に、季節の移ろいと生命の営みを感じることができます。
古くから人々の生活に密接に関わってきた綿の花が咲くこの時期は、夏から秋への本格的な移行を告げる大切な季節の節目でもあります。
「綿柎開」の時期に気をつけたい薬膳的養生法は?
処暑の時期で暑さが和らぎ始めるこの季節は、夏の疲れを癒しながら秋への本格的な準備を始める重要な時期です。
- まだ残る体内の夏の熱を穏やかに冷まし、体調を整えます
- 秋の主要臓器である肺を潤し、乾燥対策を本格化させます
- 夏バテで弱った胃腸の機能を回復させ、栄養の吸収率を高めます
- 季節の変化に対応できるよう、気と血のバランスを整えます
- 朝晩の温度差に備えて、体表の防御力を高めます
「綿柎開」の時期におすすめの薬膳食材2選:すだちとかぼすの比較
この時期の体調管理と処暑の養生に最適な食材として、同じ柑橘類でも特徴の異なる「すだち」と「かぼす」をご紹介します。
すだちとかぼすの比較体験談
私は大分県に住んでいますので、柑橘といえばかぼすです。私の家ではそんなにかぼすは使わないのですが、時期になるとかぼすはたくさんいただくので、その時は焼き魚にかけたり、はちみつを入れたジュースを作ったりしてかぼすを味わいます。
好きな方はお味噌汁に入れて食べると聞いたことがあります。
徳島県の特産品である、すだちはなかなか大分県で見かけなかったのですが、最近はたまに売ってるのを見ます。つい最近もかぼすをいただいたので、「すだちと比較しよう!」とすだちを購入してみました。
大きさの違い 大分県で買うすだちはとても小さいです。それに比べてかぼすはとても大きいなと思いました。
味の違い 味はかぼすの方が少しまろやかで、すだちはキリッとしているように感じました。
家族の反応:
- 父: 「俺は大分の人間だからかぼすが好きだ」となぜかどや顔(笑)
- 母: 「すだちの風味もなかなかいいねぇ」
すだちとかぼすの特徴比較
すだち(徳島県)
- 大きさ: 直径3〜4cm程度の小さなサイズ
- 味の特徴: キリッとした強い酸味、香り高い
- 使い方: 薬味として少量使い、香りを楽しむ
かぼす(大分県)
- 大きさ: 直径5〜7cm程度の大きなサイズ
- 味の特徴: まろやかな酸味、果汁が豊富
- 使い方: たっぷり搾って料理や飲み物に使える
どちらも薬膳的効果は似ているし、使い方も同じような感じかなと思いました。
すだちの方が小さいのですが、果汁はたくさんでました。かぼすはまだ硬くて絞っても果汁はなかなか出てきませんでした。もう少し熟すとたくさん出てくると思いますし、時期が進むとかぼすが黄色くなるのですが、黄色くなったカボスは果汁たっぷりになります。
柑橘類の活用法
すだちもかぼすも、この時期の体調管理に最適な使い方があります。
焼き魚に:
- 魚の臭みを消し、消化を助ける効果があります
ドリンクに:
- はちみつと合わせて疲労回復ドリンクに
- 炭酸水で割ってさっぱりと
調味料として:
- ポン酢や和え物の酸味付けに
- サラダドレッシングのアクセントに
おわりに:綿の花のように純白な心で、秋への準備を始めよう
今回の七十二候「綿柎開」の時期は、綿の花が美しく咲く、夏から秋への本格的な移行期です。
処暑という節気が示すように、厳しい暑さもピークを過ぎ、朝夕には涼しさを感じられる日も増えてくるはず…(笑)
すだちとかぼすの食べ比べをしてみて、同じ柑橘類でも地域によって特徴が異なることを改めて実感しました。どちらも体に良い効果があり、この季節の体調管理にぴったりの食材です。
父のかぼす愛(笑)と母のすだちへの評価を聞いていると、やはり馴染みのある地元の食材への愛着は特別なものがあるなと感じました。
私も大分県人ですので、かぼすの商品の紹介をしようと思います。
「つぶらなかぼす」
とっても美味しいカボスジュースです。遠くの親戚にお中元としてこれを送ったのですが、電話がかかってきて「とっても美味しかった。ずっとこれがいいわ」と言われました(笑) リクエストするなんて、変わった人だなと思ったけど、とても気に入ってくれたようで嬉しかった「つぶらなかぼす」です。
どこかで見かけたら、ぜひ飲んでみてください。
綿の花のように純白で美しいこの季節に、心も体もリフレッシュして秋への準備を整えていきましょう。
まだ残暑は続きますが、体調管理に気をつけながら、秋の訪れを楽しみに過ごしていきましょう。
次の七十二候は、8月28日頃から「処暑」の次候、「天地始粛(てんちはじめてさむし)」です。天地の暑さが和らぎ始める頃ですね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました☺
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